江戸城関係石切場

小田原市早川地区

 石垣山一夜城の北側渓部分に残石が展示されているが、さらにその上側に石切場遺構があったそうで、江戸城の採石地の一つと考えられるそうです。

石切場の状況(平成18年3月21日の現場説明会時の写真)
発掘調査の手がそれ程入っていない状態
矢穴の状況

白いものはタバコの箱、矢穴の上場長は約9cm
丁場の発掘調査後の状態
丁場の発掘調査後の状態
丁場の発掘調査後の状態

石引き道(平成18年3月21日の現場説明会時の写真)
 金沢城の石垣石材の採石地である戸室山周辺が有名であるが、こちらのものも石垣の運搬を考えるうえで貴重な資料となるでしょう。
一見小さな沢のように見えますが、石材を運搬した道の跡という説明でした。
道路で分断された下側の状況
道路で分断された上側の状況

石切場に残る刻印(平成18年3月21日の現場説明会時の写真)
此左?

丁場割の境界を示すものか?
「左」は「た」とも見えるが?
丸に十

十の形が十字架の形に近いもの


丸に寸

ちょっとピンぼけ写真ですが、寸の点がはっきり見えますね。

     

【管理人の鑑識モード】
 ここの丁場は江戸城の採石地と見てまず間違いはないと思いますが、残石については少し考える必要があるのではないでしょうか?
 というのは、この丁場の下側にある残石と石の加工度が明らかに異なる点。現説の際には石材が足りたので現場に放置されたという様な説明でしたが、丁場の残石は切りがしたものの、規格外でそのまま残されたという可能性も実はあるのではないでしょうか?