【歴史】
『塚本古墳』説明板より
6世紀初めに作られた小規模な前方後円墳で、昭和56年に発見され、その後3回の調査によって当時の様子の一部がわかってきている。
古墳の全長は約30m(後円部径20m、前方部幅20m)で、そのまわりには幅5mの盾形の空濠をめぐらせている。
土盛り部分は後世に削平されていて、死者を入れた棺などは無かったが、堀の中からは死者に供えた土器と古墳にたて並べられていた大量の埴輪が出土している。
死者に供えられた土器は壺・甕・坏・器台・はそう・平瓶などの須恵器だけが確認されている。このうち器台の一つには装飾をつけた珍しいタイプのものがある。
埴輪は円筒形が最も多く、「×」「△」などの記号が書かれたものが見られる。また蓋・盾・家・太刀・人物・動物など、ここに眠る死者を守り、その権威を表すための形象埴輪も出土している。
この古墳の主は古代乙訓の小豪族のひとりとみられる。
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